京都・花灯路

2005/03/23
オレンジの電球の光は、蛍光灯の白い光とは違って、どこか情緒をくすぐる効果があります。奈良の万灯籠のように、本当にろうそくの火を使っているわけではありませんが、京都でも電球の明かりをお寺や、公園のせせらぎにあててみたら...照明さん、大活躍の素敵なイベントでした。(http://www.hanatouro.jp/lightup.html)

花灯路は、清水寺から円山公園、東山三条にかけての道と、知恩院・青蓮院門跡がライトアップされた夜の特別拝観などが入った、京都市観光協会あげてのイベント。3月11日から21日まで、午後6時から10時まで明かりに灯がともります。この日の京都は、昼は暖かいものの、日が暮れると冬のような10度を下回る寒さになります。町全体が凛とした空気に包まれます。

京都・花灯路

印象に残ったのは、清水寺よりも知恩院・青蓮院のライトアップ。知恩院は枯山水の庭園が、昼とはまた違う輝きを発して、その端正な魅力の新たな側面が見られます。

青蓮院ライトアップ梵

青蓮院はみどころたくさんでした。苔むす中庭にじわっと梵字がうかぶ照明や、青竹の茂った林の下に白いライトを置いて、竹との反射で辺り一面が青白くひきたつ効果も見られました。これにはハッと息をのむほどの神秘的な美しさ。一度見てみてほしいです。ひんやりとした空気にピッタリの照明で、かぐやひめでも生まれてきそうな雰囲気すらありました。

青蓮院ライトアップ竹林

青蓮院では、おみくじの正しい引き方が載っていたり、中庭の隅に置かれた鐘を自由に撞くことができたりして、いろんな楽しみ方が味わえます。まあ観光向けといってしまえばそれまでですが、京都の魅力を見つけるには充分な効果があると思いました。

青蓮院「五つの心」

12月から2月までの観光冬の季節を終えて、また新たな観光シーズンの到来を告げるイベントだったように感じました。来週からもできるだけ回りますよ!



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弘法市でお宝探し!@京都・東寺

2005/03/21
毎月21日、朝9時から17時まで、東寺の広い境内は大きなフリーマーケットのような市ができあがります。これを弘法市といって、その起源は700年以上昔にさかのぼるそうです。昭和40年代には、弘法市に行けば、家財道具一式がそろうと言われたそうです。

さて、この日はは午後4時前、ほとんどの店が店じまいをはじめたところに到着しました。そこから早足で回ると、他のフリマではほとんどお目に掛かることのない商品ラインナップに気づきました。それは、着物の古着や、お茶碗や花瓶、掛け軸などの骨董品。お値段も普通のお店で買う値段より確実に安い。ただ、商品を選ぶ審美眼がないと、変なものをつかんでしまう。市は砂利道にたつので、商品にほこりがかぶりやすいのが難点ですが、ガラクタの中にお宝を見つけるチャンスも大いにありそうで、非常にスリルのある市です。今回はあんまり時間がなかったにもかかわらず、線香立てやお茶筅、羽織を買ってしまいました。購入価格は300円から500円。安い!

それにしてもこの弘法市、直線に直すと500mはあるでしょうか、所狭しと出店が並んでいます。世界のいろんな市場を旅で見ましたが、ここは本当に独特で面白いです。外国人客も多いんですが、値段を聞いた外国人が去った後に、売り主が「どうせわからんのにな」とつぶやいた一言に、京都人らしさを痛感しました。

将来的には掛け軸を買いたいなあと思っていますが、まだまだ「どうせわからん」のレベルです。もう少し目が肥えてからチャレンジしたいと思います。ただ、月にたった一度、行けるとしたら週末だからなあ。次回は5月21日が土曜日なのでチャレンジしようと思ってます。


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金のしゃちほこに触った!@名古屋城

2005/03/21
名古屋城で現在開催中の「新世紀・名古屋城博」へ。なんで最後に「博」をつけるんだろう? そこまで便乗しなくても。まあ、いいか。ここでは名古屋名物、金のしゃちほこが21年ぶりに下界に降りてきていて、間近で見られるばかりか、直に触れることができるということで、しゃちほこの御利益にあずかろうと(?)地元の老若男女が入口前で列を作っていました。入場料は1000円。入ってみると、まず大きな「ん太鼓」というのが目に入り、それに続いてきしめんやみそ煮込みうどん、ひつまぶしに天むすも五平餅と、地元色たっぷりの食べ物がこれでもかと軒を並べていました。これは万博よりもいいんでないの?

しばらく歩くと「金のしゃちほこドーム」が視界に飛び込んできました。このなかにしゃちほこが鎮座しているわけです。しゃちほこの故事来歴が子供にもわかるように紹介されています。お目当てのしゃちほこはドームの奥にありました。オスとメス、左右に背を向けながら堂々と置かれていましたよ。この日はしゃちほこ観覧としゃちほこタッチは別々の列になっていました。タッチは長い行列になっていて、20分待ちました。

それにしても、ペタペタと触るのはOKで、写真を撮るのはNGというのは、理解に苦しみました。しゃちほこは、中がさわらという木でできていて、その外側に金の板を曲げて貼り合わせてあるとか、オスはメスよりも少し大きいとか、ちょっとしたトリビアを知ることができました。触った感じでは、ブリキのおもちゃとそんなに変わらないような(失礼)印象でした。御利益、あるといいですけどね。

金のしゃちほこ

名古屋城の中にも入りました。7階建てで最上階は展望台。名古屋市街が一望できます。うーん、どこを向けばスペクタルな眺めになるのか、いまひとつ判定不能でした。面白かったのは3階。名古屋城が出来た頃の人々の生活が、テレビ番組のセットのように再現されていました。あとは空襲で消失したという本丸御殿の模型がありました。確かに残っていれば、国宝になっていたかもしれませんね。名古屋自慢が減ってしまった悔しさが伝わってきました。

名古屋城

お城の外では、猿回しやマジックショーもやっていて、無邪気に楽しめます。名古屋名物の食べ物は勢揃いだし、6月19日までの開催期間中、万博でフラストレーションをためた人が来るには、そこそこの話題性をもったイベントと言えそうです。「名古屋港イタリア村」や「名古屋ボストン美術館」といった、アイデンティティがなんだかよくわからない場所にいくよりは断然いいですよ。名古屋の味覚は勢揃いだし、「しゃちほこに触ってきたよ」って自慢するのっていいと思うんですよね。だからどうということはないけど。


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名古屋グルメを食べてみた

2005/03/20
万博にひきつづき、名古屋独特のグルメについて。万博の会場になかったのが惜しい!

味噌煮込みうどん。夜少し寒かったので、うどんでも食べようと、栄の「山本屋総本店」へ。このお店は20代の若者が客の大半を占めていました。店の前に行列ができていて、結構待ちました。うどんやなので、回転が早いかと思ったら、丁寧につくっているせいか、想像以上に長く待たされました。うどんは土鍋に入って出てきます。土鍋の蓋は、煮込みうどんならではの形をしていて、空気穴があいていません。というのは、土鍋の蓋は取り皿代わりにするために、うどんを移しても汁が漏れないようになっている、というわけです。これは合理的な名古屋ならではの発想ですね。食べてみると、濃い味噌の味がしっくりと来ます。うどんの麺は固くて、こしがありまくり。普段さぬきうどんをいただいている身としては、少し消化が悪そうな感じ。口にチュルチュルっと入るわけではありません。白いごはんを追加注文したくなりました。

喫茶店のモーニングメニュー。飲み物代だけで、いろいろな食べ放題がついてくるという、名古屋の喫茶店文化が生んだ濃厚なサービス。今回訪れたのは名古屋駅前地下街の「ベルヘラルド」。10時過ぎに行きましたが、入口には行列が。なんでも最近地元のテレビ番組で紹介されたそうです。面白いのは、老若男女関係なく利用していること。行列を無視して店の中に入り込み、勝手に席についてしまったおじいちゃんもいました。こらこら。東京でこのようなターゲット無差別の店ってあんまり見ないですよ。店に入り、飲み物を頼むと、あとはバイキングゾーンにまっしぐら。このお店では、普通のサンドウィッチやデニッシュ、ロールパンにカステラまで、いろんなパンにゆでたまごが何度も食べられました。不思議なのは、頼んだドリンクがなかなか出てこないこと。これではのどが詰まってしまう。でも、おばちゃんも皿に山盛りパンを盛って、むしゃむしゃと食べてました。味は至って普通。サービス感を楽しむのがポイントみたいです。それにしても、モーニングを食べに来る地元の人たちは、朝食をどうしているんだろう? 次回は、あんトーストにぜひチャレンジしたいと思いました。

あんかけスパゲティ。今回トライしたレストランはヨコイ。最もメジャーだという「ミラカン」を注文。いったい何の略称なんだろう? 出てきたのは、ケチャップと中濃ソースを混ぜたような味にとろみがついたソース。ソースがからみやすいようにという狙いからか、太めの麺も炒めてありました。具はたまねぎとピーマンを炒め、さらに赤いソーセージが乗っています。食べてみるとちょっと濃い感じはしますが、そんなに違和感なく食べられました。これは喫茶店のナポリタンの延長として舌が認識するからなんでしょうか? つまり、名古屋の喫茶店文化は、モーニングとあんかけスパゲティを生んだと言うことでしょうかね。

確かにひとつひとつはおいしいんですが、「なくて困る」という性質のものではないところが面白い。ひつまぶしやみそかつなどのメニューもまだ消化していないので、来月また名古屋に行ったときにチャレンジしたいと思います。


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愛知万博内覧会

2005/03/19
会社の上司とお局様に同行する形で行きました(途中まで)。「自然の叡智」をテーマに掲げていますが、一日歩いて見た限り、村おこしの影を強く残していました。

朝9時過ぎに名古屋に着きましたが、名古屋からの万博八草までの約40分のJRは立ちっぱなしの混雑ぶり。しかも、万博八草から万博会場までをつなぐリニモは、待ち時間60分!という恐ろしさ。あまりにもアホらしくて、他の方法はないかと、リニモ待ちの列を離脱すると、「会場まで1.9キロ」の表示。およそ30分で着くと判断して歩くことにしました。なだらかな上り坂がつづきましたが、イベントへの道のりというのは、足も軽やかということもあって、まったく苦になりませんでした。

会場に着くと、またセキュリティのゲートの前で列。入るのに20分くらいはかかるでしょうか。羽田空港のゲートだってそんなにかからないのにね。ここでペットボトルと弁当の持込はバレてしまいます。でも、中に入ってもコンビニ(サークルK)やペットボトルの自販機があるので、心配は不要です。

最初に三菱未来館へ。ここには1万語を覚えるという有能なwakamaruというロボットがいるのと、巨大スクリーンIFXシアターというのがあって、大迫力の映像が見られる、と二度おいしいのではと思って近づくと、ここは「50分待ち」でした。wakamaruは大活躍でしたが、日本語のわからない客は苦しいだろうなあ。あんまり英語や中国語など外国語での説明が少なくて、画面からも字幕が出てこない。もしも月がなかったら、地球はどうなっているのか、という世界をCGで表現しているわけですが、180度以上の角度で見られるので、映画を超える迫力が感じられます。しかも後半は鏡が活用されて、画角が上下左右に広がります。映像の迫力はさておき、コンテンツ面ではどうも印象に残らない感じがしました。やはり技術は感動を呼ばない、という映像の世界の鉄則が生きてしまったようです。子供を強く意識しすぎて、読後感のないコンテンツになっていました。

続いて、グローバル・ハウスとマンモス・ラボへ。今回の万博の呼び物と言える、マンモスが最後に見られました。ここでは整理券を配って混雑に対応していました。早めにgetしないと、おそらく入れないでしょう。ここではNHKのスーパーハイビジョンが見られます。ハイビジョンよりもさらに走査線が細かいので、動物の毛の一本一本までがリアルに映ります。スーパーハイビジョンは、空からの景色や、お花畑のようなダイナミックな映像で、最も力を発揮するように感じました。VTRの最後に、子供を200人くらい集めて、テーマソングを歌わせているわけですが、子供は純粋だからいい、という打算を感じさせる出方だったので、かなり嫌悪感を感じるエンディングになっていました。イヤ〜な鳥肌がたったくらい。これまた、技術の圧勝。万人受けを狙ったコンテンツの完敗。最後のマンモスは、ゾウの復元みたいに見えましたね。列の右側に立っていると、より近くで見ることができます。

日立のパビリオンにも行きました。ここは120分待ち!16人乗りライドに乗りながら、絶滅危惧種をバーチャルテクノロジーで見せてくれて新鮮な印象。ただ、ここもメインで出てくるキャラクターは日本語オンリーの説明で英語の字幕なし。外国からのお客さんはどうするんだろ? やはり子供をターゲットにしたつくりで、内容的に読後感がないのは他の企業パビリオンと変わりませんでした。

現地の食事事情ですが、人気の企業パビリオンが多い北ゲート付近は、コンビニでも列を作らないと入れないほどの混雑ぶり。ねらい目は、北ゲートから見て奥の方の、各国パビリオン。トルコのケバブやブラジル料理など、各国料理が待つことなく屋台感覚で食べられます。それから、時間帯は午後1時以降だとさらにすいてました。僕は北ゲート近くのホテルオークラ系列店のステーキ丼(1800円)を食べました。んー、費用対効果としてはマイナス。プラスチック容器かと思いきや、バイオマスに由来していて生ゴミになったりするそうな。もうちょっときちんとPRすべきなのに。

諸外国の展示では、カナダとドイツとアメリカに行きました。ドイツはまだまだ工事中で、内容が全くわからず。ただ、6人乗りのゴンドラが、報道関係者のために動いていただけです。あと1週間を切っているのに大丈夫なんかね? 大陸的というか。アメリカは、環境となるとからきしダメなのか、ベンジャミン・フランクリンをキャラクター化して映像と椅子への振動で見せてました。ブッシュ政権のポリシーが反映されているのか、環境保護を訴えることは全くなく、人類の進歩への信頼と楽観主義が大切、と結んでいました。アメリカも経済成長が命で、環境保護は念頭になし。世界の覇権国にしては、お寒い展示内容だと言えます。

それに比べると、カナダは大人の鑑賞に堪えられるプレゼンテーションになっていました。色彩の濃淡の出し方や映像のコラージュのまとめ方がすごくかっこいい。言葉がわからなくてもいいように出来ていて、外国人客にも優しい仕上がり。ただし、言いたいことはわからなかったなあ。色彩のセンスの良さは日本にはないものですが。

最も印象に残ったパビリオンは、会場のはずれにある「サツキとメイの家」。「となりのトトロ」の主人公サツキとメイが暮らす昭和30年代の家、という設定でつくられていて、昭和初期の質素な暮らしぶりがうかがえるつくりになっていました。家の外装から内装、小道具まで忠実に再現されていて、本当に井戸で水が汲めたり、五右衛門風呂がわかせたりするそうです。日が当たる縁側は気持ちよさそうだし、ステンドグラスの入った洋館はモダン。観覧には日時指定の予約が必要だと言うことですが、もう先々までいっぱいなんだって。これが一番具体的でいいですよ。昔の文化的な暮らしぶりがよくわかります。これも外国人にはきちんと説明しないと、ただのノスタルジーに終わってしまう危険はありますが...

サツキとメイの家@愛知万博

17時00分に内覧会が終わって、万博会場駅からリニモに乗ろうとしたところ、40分待ち、との情報がアナウンスされました。ゲートと駅の間には広場があるんですが、そこに万博八草行きと、藤が丘行きの行き先別に、長蛇の列が。一度はリニモに乗っておこうと思ったので、待ち続けましたが、結局リニモに乗れたのは18時16分!底冷えがしました。乗り心地ですが、音がそんなにしないのがいいですね。ただ東京のゆりかもめとそんなに違いを感じませんでした。それにしても、このリニモは混んでばっかりです。会場と中心街を結ぶアクセスは、リニモ以外の方法を模索した方がいいかもしれません。名古屋駅からバスがいいかも。でも渋滞が怖いか...

きょうは地元の住民やスポンサー企業関係者、メディア関係者で6万人が来場したということですが、どこへ行っても長蛇の列でした。中でもコンビニに入るのにも行列ができていたのには驚きました。パビリオンに入るのも1時間待ちが当たり前。リニモも1時間待ち。主催者の発表によると、目標来場者数は1800万人。半年の開催期間180日で単純に割ると、1日の入場者数10万人。ということは、毎日この1.5倍以上のお客が来ると言うこと? そんな単純計算はありえないとしても、それは厳しいですよ。週末や祝日は地獄ですな。

それでも万博に行きたい人のためのアドバイスとしては、1ヶ月前にパビリオンの予約が1日2カ所までできるので、最低限それをやっておくこと。それに、会場は暑い日差しや雨の時に隠れる場所は少ないので、梅雨が始まるまでの平日の薄曇りの日がベストコンディションですね。予約をしたうえで、あとは好天を祈るしかない。いや、本番は大変だ。

各パビリオンに勤める人の制服はおしゃれで立派だし、企業館をはじめとしたプレゼンテーションは映像がとても華やか。でも、会場を出た後に残る読後感のなさは、環境をテーマにした博覧会としてはお粗末と言わざるをえません。日本人、しかも子供が楽しめる仕組みが多く、世界中から来る人や、大人が楽しめる仕組みにはなっていないものがほとんどでした。つまり、深みを感じないということです。

環境への配慮や自然の叡智をテーマにするのであれば、リサイクルだけでここまで生活が成立する、というシミュレーションがあってもいいし、現地のソーラーや風力だけで動いている何かがあってもいいはず。売られているおみやげや食べ物なども、環境への配慮がアピールされていたりするといいんですが、テーマパークに来たような感じであんまりなあという感じです。

要するに「自然の叡智」をアピールしたかったけどプレゼンテーションとしては不十分で、とにかく愛知県で万博をやりたい、瀬戸市を開発したいという元々の「地元の利権」が結果として見えてきてしまう万博だと感じました。まあ結果として空港まで作ってしまったわけだしね。思想はなくて土建がある、という日本の政治の現状が図らずもあぶり出しされてしまったような印象です。


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