年に一日しか立ち入りできない島:宗像大社沖津宮現地大祭前夜

2009/05/26
玄界灘に浮かぶ孤島・沖ノ島は、およそ12万点もの国宝や重要文化財が出土した「海の正倉院」と言われ、宗像大社の神域として立ち入りが厳しく制限された島です。その制限とは、
1)古例により、婦女子の上陸が禁止されている。
2)神職を除く一般の男性も年に一度の沖津宮現地大祭を除いての上陸は禁止されている。
  上陸の前に、全裸になり、海に浸かって禊(みそぎ)をしなければならない。
3)御神水以外は、一木一草一石たりとも持ち帰ってはいけない。

つまり、一般の日本人男性が沖ノ島に上陸するには、毎年5月27日、この島にある沖津宮で行われる現地大祭に参加するしかありません。このお祭りに参加できるのは、事前に申し込み、宗像大社から許可の出た200人だけ。70歳以上の渡島も、原則禁止されています。

年に一日、200人の男性だけが立ち入り可能な島、沖ノ島。今年、初めて上陸の許可をいただくことができました。前夜までの動きをまとめてみました。


○申し込み○
電話で宗像大社に問い合わせたのが3月20日頃でした。住所・氏名・年齢、それに「沖津宮現地大祭資料希望」と記した葉書を送ってほしい、ということでした。数日後、現地大祭参拝要項と申込用紙、それに前夜の宿泊地となる宗像大島の民宿リストが送られてきました。申込用紙には通し番号があって、200番台でした。遅れてはいけないと思い、すぐ申込用紙を記入して発送しました。

参拝許可の葉書が届いたのは4月中旬。今年以外に参拝のチャンスはそんなにないと思っていたので、とてもうれしかったです。参拝要項によると、現地大祭の前日(5月26日)18時に、宗像大島にある宗像大社中津宮で手続きをしなくてはなりません。ということで、すぐに宗像大島の民宿を予約しました。もちろん、個室などないので「一名、相部屋」での予約です。


○参拝前日○
15時に福岡空港に到着。そこから宗像大島へのフェリー発着港となる神湊(こうのみなと)までの往復にはレンタカーを利用しました。。最寄のJR東郷駅から神湊波止場までの路線バスは1時間におよそ1本しか運行されていないために、行き帰りの行動に大きな制約が出ると考えたからです。神湊まで、車で1時間あまり。宗像大島に向かう船の出航時刻、17時10分まで少しだけ時間があったので、宗像大社神宝館に立寄り(とは言っても、ここも16時30分に閉館してしまいます)、沖ノ島から出土した国宝の品々を拝見しました。神湊では、波止場の近くにコインパーキングがあって、24時間で1100円でした。

宗像大島に向かう船のデッキは、明日の現地大祭に向かうであろう人たちで一杯でした。一旦、宿に荷物を置いて中津宮に向かうと、この人たちも同じ場所に向かって歩いていました。

宗像大社中津宮


中津宮では、整理番号別に受付されていました。200名募集ということでしたが、実際には250番まで番号が振られていました。沖津宮奉賛会費2万円を納めると、記念品の入った紙袋をいただきました。記念品の中身は、こんな感じ。細長い紙袋の中には餅が入っていました。
宗像大社沖津宮現地大祭記念品


18時過ぎ、太鼓の音が響きます。沖津宮現地大祭宵宮祭が始まりました。明日の沖ノ島への渡航の安全と現地大祭の成功を祈願します。
宗像大社沖津宮現地大祭宵宮祭


宵宮祭は20分もたたずに終わり、その後は明日の現地大祭にあたっての諸説明が行われました。全般的な説明と、乗る船ごと(計7隻の船に分乗します)にわかれての説明がありました。漁船に乗る人には、オレンジ色のライフジャケットが渡されました。宗像大島から沖ノ島までの渡航時間は2時間。大丈夫かな...28年間来ていて、沖ノ島に渡れなかったのは2回だけと教えてくれたベテランの方もいらっしゃいました。

説明が終わると、流れ解散。各自、宿に向かいます。自分が宿泊した民宿の相部屋には、今年69歳(つまり、来年になると行けなくなってしまう)の神職の方やお坊さん、出版関係者とカメラマン、ある日突然神社の魅力に魅せられた20代男性など、年齢層も動機も様々な人たち。全員共通していたのは、今回が初めてということでした。夕食の時には、神社にまつわる様々な話をしました。なんだかオフ会のような感じすらしてきます。

夕食後、宿の人に翌日の昼食のお弁当の依頼をしました。翌日は、午前7時集合、7時30分出発予定。早くも22時には消灯となりました。生活リズムが合わず、急には寝られませんでした。明日は、穏やかな波でありますように...
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